基礎力財団

設立趣意

設立趣意

平成22年2月22日

「人材」こそ最大の「財産」である。このことに異論を唱える人はいないであろう。
天然資源には恵まれぬわが国は、人材こそが最大の資源である。人材、とりわけ将来の日本を背負って立つ逸材の開発と育成こそ、多くの難題を有するわが国にとって、緊急かつ重要な課題であるといえるだろう。

日本は、第二次世界大戦後、右肩上がりで国力の向上を実現してきた。しかし2010年、中国が経済の分野で日本を追い越し、アメリカに次いで第2位のGDPを実現することが推測されている。 世界における日本の位置づけは徐々に後退していくことは想像に難くない。

かつて、日本が発展途上にあった時代には、高い教育力と勤勉な国民性に基づく高品質の生産力を原動力とし、日本は国力を向上し続けてきた。この高度経済成長期において、日本の社会に必要な人材像は、欧米の模倣による再生産を高品質で実現できる人材であり、その育成が奨励された。

しかし現在、中国などの発展途上国の台頭により、日本の世界における相対的位置づけは大きく変化し、必要とされる人材像も変革を余儀なくされている。

今後、日本が国力の向上を実現していくためには、、頭脳集約的なプロダクツやサービスの創出を実現する必要があり、ここで求められる人材は、無から有を産み出すことや、現有する資源を組み合わせ再編集することによって新しい価値を創造する人材である。

新しい価値の創造の礎は「知識の集積」である。基本的な知識の集積が「知恵」を生み、新しい価値の創造に繋がる。

また、小学校への入学以前から人生の終焉を迎えるまで、新しい知識を学び習得する不断の学習習慣を身につけることが、個人の人生を有意義にするだけでなく、明るく豊かな社会を実現してゆく。

持続的な学習習慣を可能にするものは、目標の明示とその目標を達成した成功体験の歓びを社会全体で共有し評価することである。

当協会は、社会のあらゆる分野において、また人生におけるあらゆる段階において必要とされる基礎力の能力評価基準を策定し、個人の能力を測定するとともに、学習によって習得した能力をCEFやISOなどの国際的基準に合致した資格や検定として、広く社会の中で評価される仕組みを、本邦及び海外において提供してゆく。

そのような生涯学習の過程における成功体験の機会を提供することにより、日本をそして世界を背負っていく人材を育成する。

それによって真の繁栄、平和、幸福への力強い道を拓くとともに、世界各国に対しても、貢献する。